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安全④ 医療現場のインシデントから学ぶリスクアセスメント(危険容認)

教育2020/06/26

安全④ 医療現場のインシデントから学ぶリスクアセスメント(危険容認)
 “取り返しのつかない大災害を起こさないこと”
〇内容のまとめ
インシデントとは
 事故(アクシデント)につながりかねない医療行為を未然に防げた事例
 結果的に患者に不利益を及ぼさなかった事例
 字全に気付いて対処できた例

インシデント(ミス)→報告することで問題解決のチャンスになる

アクシデント(重大な事故)

インシデントレポートは歓迎されない。個人の責任追及になる → 再発!
  ↓
システム自体を見直す     システムも人間がつくるので
 原因を深堀りする   →   完璧にならない、人間と同じ

★システムも人間も改善し続ける → 再発防止

×報告したら怒られる
×隠す、ごまかす    →   必ず報告

トヨタ方式
 ミス=『より良い物を作るチャンス』、社員・現場・システムの『成長の機会』
 見落としたくても見落とせない仕組み、バリア
 
          事故
           ↑
    ヒューンエラー結果として現れる
           ↑
システムの問題—–本当の原因—–人間の問題
 仕組みづくり、制度       技術、経験の向上
チェック体制          コンディションを整える
かかるコストは必要経費

本物のヒューマンエラー対策
 人間の特性と限界を知る
 人間中心のシステムを考える
 人はミスをするという特性を理解する
 ヒューマンエラーは『本当の原因が起こした結果である』ということを知る

リスクアセスメント
 企業がどこまでのリスクを許容し、どこからを許容しないのか仕分けること

メリット>リスク 
 社会が受容するラインの線引きが難しい(国、地域、企業の理念、時代)

労働安全衛生法
 義務 or 努力義務(違反しても罰がない)
       ↑ 
リスクアセスメント

 安全配慮義務
    ↓
 予見可能性    なし →→
    ↓あり       ↓
 結果回避可能性  なし →→ 
    ↓あり       ↓
 違反、損害賠償責任   責任なし

① 危険源を前もって察知する 特定する
(原風景に危険源が潜んでいる)
② 既存の管理策の有効性を検証する
③ リスクを評価する
  危害のひどさ×危害の発生確率
  (複雑にしても精度は向上しない)
対話の場を作ること
④ 許容可かどうか
NGなら追加の管理策を検討
OKなら現状維持
管理策の優先順位
1. 危険源の除去
2. 危険性の低いものに代替
3. 工学的管理策(カバー)
4. 管理的管理策(表示)
5. 個人的保護具(手袋、めがね)

リスクアセスメントとは・・・
 “取り返しのつかない大災害を起こさないこと”

〇自分の仕事に生かしたいこと・現場に取り入れたいこと
 
 加工しているカバーの無い工作機械には加工者以外は近づかない

 危険に思ったことを相談することで、関係者と情報を共有し対策を考える

 ミスをすることはよくないことだが、精神論だけでなく方法等の原因を追究し、同じことを繰り返さない

 新入社員又は作業者が代わっても、同じインシデントをしない様なシステムを作る

 ヒューマンエラーはシステムの問題と捉えたほうが、根本的な問題解決につながりやすい。どのようにしたら同じ失敗をしないか、方法を見直して、ミスが起こりにくい治具作りなどを意識していく

 機械のテーブルから脚立を利用して濡れた状態の靴で床に降りているのが当たり前になっているが、安全ではないので対策を考える(転倒、水気の問題)

 機械の電源を入れたまま裏の可動部に入ることがあるので、非常停止を押すなどして安全確認して作業する

 機械ごとに注意するポイントが違うので、注意点をまとめたものを貼っておく
(例えば、マシニングなら『バイスの締め忘れは無いか』複合機なら『マガジンについている工具の長さや状態をチェックする』など)
気を付けるポイントが見えるなら、慣れていない人が作業する時もミスの確率が減る
〇今日の学び・今後の課題

不良とまではいかないが、追加工しなければならないミスが起こる。1工程増えてなれない加工をする場合には、予想外のことが起こるかもしれないので、ミスを見落とさないような仕組みが必要

当たり前の作業になっている事でも危険は潜んでいると意識して、安全な作業を心掛ける
保護メガネをつける・切粉を引っ張らない・脚立や機械の上など

安全対策のコストは必要経費

「ヒューマンエラーは本当の原因が起こした結果である」
ミスをすると自分の中にだけ原因を求めてしまいがちだが、人間はミスをするのが当たり前という前提があれば、そうしたムラのある行動に対してもミスを起こしにくいシステムや、ミスを防ぐ為のバリアを考えるのが自然になる。
ミスを前向きにとらえ、次の物づくりにつなげていけるようにする。

旋盤やマシニングの互いに違う機会の危険源を見つける
自分の身は自分で守るために保護具を付ける

阪本のリスクアセスメント『危険容認』はどこまでなのか設定したほうが良い

仕事の分野が違っていても参考になることはある。安全以外についても学べることがあれば取り入れたい

ミスがでないようなシステムを作るのは難しい。原風景に慣れているので、何が危険源になるかわかりにくい