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工作機械の歴史① 201102

教育2020/11/05

工作機械の歴史① 日本の工作機械輸入の歴史

●日本の工作機械輸入の歴史(6000億輸出)
日本の工作機械が1兆円産業

・外国産工作機械を1100憶円輸入している
①中国➁ドイツ③台湾④タイ⑤スイス

1857年にオランダから初めて輸入
1960年代後半高度経済成長
 自動車の大量生産のため海外の機械を輸入
1970年代数値制御装置(CNC装置)の普及
 日本の工作機械が海外でも好評
 →欧米各国との間で貿易摩擦を引き起こす
 
・日本の工作機械は1982~2009年までは世界1位の生産額
 (リーマンショック以降は中国が1位)
 資源の少ない国土の狭い日本の工業化は、工作機械があってこそである

・日本の工作機械は、模倣と技術提携を外国から行った
 →世界に通用するCNC工作機械を作り上げた

●工作機械の誕生
18世紀中期イギリス
蒸気機関、繊維機械等の工業製品を製造するために開発が始まった

・日本最古の工作機械は1857年オランダ製18台 
 日本最古の工作機械が18台オランダから輸入された後、佐賀藩・薩摩
 藩にオランダ・フランスから工作機械が輸入され、明治維新後は日本の
 工業化は進展した
 鉄道、電気、水道、ガス等のインフラ、新橋~横浜間の鉄道の開通で、
 官民一体となって近代工業化へと進んだ

・軍備造船、鉄道の工業化
 →工作機械はほとんど欧米から輸入
 中国系、イギリス系、ドイツ系商社が香港に拠点を置き、日本と貿易した

・日本は長い鎖国により、外国語知識ゼロ
 海外貿易の知識は皆無
 →外国貿易商に任せるしかなかった
 徳川幕府によって造られた
 ・長崎製鉄所
 ・横須賀造船所
 ・関口大鵬製作所
 ・石川造船所
 明治政府に接収←輸入工作機械の最大のユーザー

明治後期
 軍需、造船、鉄道、機械
 高度な仕事は輸入工作機械 
 底辺では低価格な日本産機で中小工場が形成されていた
 国産機メーカーを誕生、発展させる基盤となった

日露戦争後
 多くの小規模工作機械メーカーが出現した(池見、大隈、唐津)
 ・輸入機独占市場
 ・内外国競合市場
 ・国産機独占市場
 ・中古市場
 重層的工作機械市場が形成された

大正時代以降
 第一次世界大戦(1914~1918年)イギリス、ドイツからの
 日本への輸入が止まる
 →日本の国内産業を育てるチャンスになった
 池見鉄工所がイギリス、ロシア輸出(日本初の輸出)
 国内工作機械メーカー100社超え
 1915年 工作機械の生産額148万円
 1918年        1800万円(12倍)
 1920年 大戦反動不況 
   ~   関東大震災   ⇒ 不況が続く
 1927年 金融恐慌
 1929年 株式大暴落+世界恐慌、満州事変
       100社あった工作機械メーカーは10数社に激減
 1930年代 軍備拡大、兵器、弾薬、船舶、航空機、トラック等
        重工業の育成強化
        低迷していた市場は再び活況を取り戻した
 1936年 工作機械の参入ブーム
       500事業所
        ↓
 1939年 約2000事業所
       生産量が2万台→6万台
       大半は品質が悪く使い物にならない
       もの作りの中核は欧米の輸入機

「工作機械は、明治・大正は買って使った時代、
       大正・昭和初期はマネて作った時代」

 1937年政府は自動車製造を許可制にした
 トヨタ、日産+輸入車を制限
 トヨタは工作機械の自給体制を目指す
 当時は軍事優先で、工作機械の調達が困難
 政治家に自動車や飛行機を保護するより、工作機を保護してほしい  
  ↑
 トヨタで作れと言われる
 政治家が無知であると痛感
 欧米の工作機械は日本製と比較して高品質