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レビュー⑥ 行動経済学 20210216

教育2021/02/20

レビュー⑥ 行動経済学

☆人間は必ずしも合理的に行動するとは限らない
 (ヒューリスティック)
 従来の経済学では、人間は合理的に行動するという前提
 (ホモ・エコノミクス)
 →すべての情報を収集して、経済活動を行うことは不可能である
 (限定合理性)
 合理的でない行動にも法則性がある
 →予想できる
 『予想通り不合理である』
 人間の合理的でない行動を、経済学に落とし込んで、研究利用
 するのが行動経済学

◎プロスペクト理論
 現実の人間がする選択を予測した理論
・特徴
 ①参考点依存性:価値を何らかの基準で図る傾向
         (絶対的な基準ではない)
 ②損失回避性:利益より損失のほうに敏感
 ③感応性逓減性:規模が大きくなる程効果は小さくなる
 ④決定の重み付け:感覚によって確立をゆがめて認識する

●メンタルアカウンティング
 金銭に関する意思決定は、総合的な評価ではなく、狭いフレーズ
 を作り、それをはめ込んで決定する
 ①プロスペクト理論を損なっていないか
 ②心の中で勘定科目を設定する
 ③評価には一定の時間間隔がある

●ギャンブルに関する理論
 ・ハウスマネー効果:ギャンブルで買ったお金はギャンブルに
           つぎ込みやすい
 ・ブレークイーブン効果:ギャンブルで損をしている状態では、負け
             を取り戻すために、判断にギャンブル性が高まる
 ・ギャンブラーの誤謬:コイントスギャンブル等で3回続けて表が出たら、
            次は裏が出ると思う〈完全確立なのに判断を誤る〉

◎サンクコスト効果
 本来なら先の意思決定には無関係なサンクコストによる非合理的な決定
 (例:せっかくだから・・・)

●現在思考バイアス
 遠い将来の有益な条件より、現在より近い将来の少し不利な条件を選んで
 しまう。後より今のほうがいい

●フレーミング効果
 まったく同じ内容でも、状況、理由によって違う印象を受け取る
 例:〇600人中200人助かる
   ×600人中400人死ぬ

●極端回避性
 両端が排除されて、真ん中が選ばれやすい傾向
 例:松・竹・梅←竹
 例:ハイエンド・スタンダード・エントリー←スタンダード

●選択肢は多いほど良いか?
 選択肢が多いことに魅力を感じるが、あまり多いと決定できない

●現状維持バイアス
 人は現状維持を好む傾向がある。変化には不安やストレスを感じる

●保有効果
 すでに持っているものを高く評価したがる傾向

●ハーディング現象
 集団に適応し、ほかの人々と同じ行動をとろうとする
 群れ(ハード)を形成し、行動を共にする
 生まれつき人間に備わっている自然なもの

●ナッジ
 強制するのではなく、人に選択の余地を残しながら、相手を特定の
 選択肢に誘導すること

●現状維持バイアス
〇損失回避性(利益より損失に着目してしまう)
 ・「必ず失敗戦略はリスクを取らない事」(マーク・ザッカーバーグ)
 ・「安全にやろうと思うことは危険な落とし穴」(スティーブ・ジョブス)
 ・「リスクを負わないことがリスク」(ビル・ゲイツ)
 挑戦するとは、戦いを挑むこと(負けることもある)
〇「得られるもの」と「失うもの」の両面から考える
 失敗までの過程で、経験や実績や人脈が後で生かされる
☆現状維持バイアスは成功経験の積み重ねで突破する

◎行動経済学をマーケティングに応用
 人間の感情や心理に訴えかけて、マーケティングを行う事

●アンカリング効果
 値下げシールや、販促チラシに書かれた数値が、判断に影響を与える

●サンクコスト効果
 費やしたコストが判断に影響を与える
 例:ここまでしたから最後まで

●フレーミング効果
 実質的には同じ意味でも、表現が異なると逆の選択をしてしまう

●ハーディング効果
 大多数に影響を受ける

●おとり効果
 明らかに選ばれないものを用意して、意思決定を変化させる(引き立て役)

●バイアスの3大要素
 ①代表性…固定観念を判断基準によること
      正しい時も思い込みもある
  連語錯誤…もっともらしさに騙されること
       見た目、第一印象で交換を持つと、長期間影響する
 ②利用可能性…思いつきやすい。連想しやすい事象の過大評価
  ・海に行ったら水難事故
  ・飛行機事故→LCC格安
  ☆小さなリスクで大きく心配してしまう
 ③固着性…最初に示された数値などに判断が縛られる
  先行刺激(プライム)によって、後の判断に影響が出る

◎人が避けたい損失は、金銭的な損失だけではない
 後悔回避性…後悔を避けたい
 ①何かを手放す後悔…保有効果(愛着・思い出)
 ②やって後悔…やらずに後悔よりもダメージ
 ③かけたコストのムダになる後悔
 ☆プロスペクト効果が動いて、損失を回避という心理になる
 ☆どういう場合に感情が良い判断に結び付くか知っておくこと

自分の仕事に取り入れたいこと

 現状維持バイアスは成功経験の積み重ねで突破するとある様に、
 リスクを恐れず、色々なことに挑戦してみようと思う

 現状維持で満足せずに、新しい事にも挑戦してみる

 現場では、いかにして現状維持バイアスを崩して、効率の良い作業方法を
 見つけるかで作業効率が変わる

 自分が判断する基準は、必ずしも正しいものではないということが分かった
 周りの意見を取り入れたり、一度客観的になったりして、正しい経済活動が
 できるようにしたい

 新しい事を試みる際には、現状維持バイアスが働き、障壁となることを学んだ
 いつも挑戦するのは大変だと思うので、余裕がある時は少しずつ新しい事に
 挑戦したいと思う

 不良を嫌がって時間がかかる加工条件にしてしまう事があるので、時間短縮
 できる加工条件に挑戦したい

 より良い加工を思いついたら、現状維持にこだわらず挑戦出来たら良いなと
 思った

 損失ばかりに着目せず、得られるものについて考えて挑戦する

振り返り・今日の学び

 以前学習した、行動経済学のまとめをした

 バイアスの三大要素の代表性は、思い込みで図面の見間違いなどがあるので、
 注意したい

 いろいろな仕事をしたり、難しい仕事をしたりし、その成功体験を積み重ね、
 現状維持バイアスを突破する

 意思決定することに対して、感情というものがどれだけ判断に影響するのか
 ということが分かった

 仕事で失敗したときは、自分でも合理的ではない行動をとったことを自覚する
 時がある。行動経済学を学び、そうした行動をとってしまった時の、根本的な
 理由を理解していきたいと思う

 誤った選択をしないように、よく考えてから選ぶよう心掛けたい

 再び行動経済学について学び、身近なところでバイアスなどと付き合っている
 なと思った
  
 人間の感情と行動の結びつきについての研究や実験の例を学んだ